約2週間ほどの間、いつもにも増してなにも手に着かない状態で沈み込んでいました。眠りが浅いく――やたら夢ばかり見た――しょっちゅう目が醒めて仕方ないにも関わらず、いざ起きて食事をとったかと思うと、眠剤が残っているのだかどうだか知らないが、引きずり込まれるようにして眠りに落ちてしまうという、非常に質の悪い状態で、そんなもんだから覚醒(といっていいんだか)しているときも、なんとなく覇気がなく集中力が持続しないので、本もヴィデオもろくに読めもしなければ見られもしない、憂鬱な日々を過ごしていました。
ずるずると病院にいくのもたるくなって薬は切れ悪循環の渦巻に巻き込まれていましたが、やっと水曜日になんとかいってきまして、朝夕の抗鬱剤をちょいと増量して、寝る前の薬を少々弱めてみることになりました。おかげで寝つきが悪くなったのは気のせいでしょうか。現に今これを書いているのも、頓服のハルシオンを飲んだにもかかわらず、北側の窓外からは、西武××線の走る音が聞こえるまで眠れなかったからなんですけどね。

それでも昨日は頑張って久方ぶりに外に出て、日比谷のシャンテでオリヴェイラの『永遠の語らい』を見にいきました。映画館に入ってかすかに不安を感じたんでデパスを一錠飲んだんですが、そのせいで爆睡してしまいました。歴史学者の母と娘がギリシア正教の神父と話し、歌手が乗船してきたところまでは記憶しているのですが、そこからカックンといってしまい、二度ほど目が醒めると、ああ人が増えて座って話しているなあということだけ確認して、最後の十五分から復帰してあんまりなラストにマルコヴィッチとおんなじ顔でエンド・クレジットを眺めてました。客層はおじさまおばさま方が主なのでしたが、あのラストをどう受け止めたのか心配です。



そのあとケイ橋のユウ制作室にティーさんを訪ねていったのですが、不在。電話番号を聞き、たまたま居合わせたケイくんとエクセシオールで歓談。21時過ぎケイくんは待ち合わせがあるので、別れる。



この2週間、電話も出なかったのだが、普段鳴りもしないのにこういうときに限って留守電がたまってたりする。エムくんからの用件も入っており、せっかく外に出たことだし、明日は明日でわがことながらあてにならないというか、あんまり自信がないので、これを機会に渡すべきものを渡さねばと、たぶんここが最寄り駅であろうという勝手な目算で山手線の某駅にいき、携帯に電話してきてもらう。無事受け渡しは完了。お互い身体は気をつけようぜってことで別れ、帰りしなに恵比寿のTSUTAYAによってVIDEOを見ていたら、終電ぎりぎりであることに気づき、動く歩道(止まってた)を尻目にダッシュで山手線に乗り込み、池袋で終電に滑り込み帰宅と相成った。



家に帰ったらティーさんに電話しようと思っていたが、さすがに深夜の1時過ぎだと気がひけたので、明日にしようと思っていたら、もう明日ですよ。