昨日あれだけ眠ったので睡眠不足は解消されただろうが予想通り寝付けずに読んだ『DAY DREAM BELIEVER again』は期待していたのとは違っていて80年代フランス映画にいまひとつ乗れない私に悪くないよと薦めるので借りたブノワ・ジャコーの『肉体と財産』を見るも老嬢が犯人探しをしているところ以外はやはりピンと来ずつづけて見たジュゼッペ・デ・サンティスの『にがい米』が自らの無知に恥じ入るばかりだが犯罪メロドラマだったことに驚き週末のゼミに向けてテキスト片手にレジュメの見直しをしていると鼻がぐずってきたので風邪っぽいと思ってたのは気のせいではなかったとパブロンを飲み下しガタガタと風が吹き付けているサッシ越しに外を臨むとすでに雨が静かに降り始めているのに気づいたら午前は十分ほど前に終わっていた。



どうやら風邪は気のせいではないらしく、レジュメにつまって机に足を放りだして、腕を組んで壁にもたれたまま、一時間ばかり居眠りしてしまったあと、鼻の調子は相変わらずで、パブロンとのチャンポンにすこしためらいもあったが、背に鼻は代えられないと、鼻炎用の薬を飲む。レジュメの方は前半の気になる部分を、なんとはなく掴めたかなという程度だが、これ以上はかどらないだろうと、明日にもちこす。文庫でたかが数ページのレジュメをきるのに、なんともゆうちょうな話だ。母親が帰宅し夕食となるところだが、空腹ではあるが食欲がない。いよかん一個だけとり、あとはお決まりのホット・ミルクでお茶を濁す、といっても抹茶オ・レをつくったわけではなく、慣用句の使い方に問題がある。ワイ・ゼミ生のエムくんに週末のゼミに関する連絡のメイルを送り、テリー・ビッスンを寝床で読みながら、これを携帯で打っている。薬は飲んだ。只今、3時18分。寝られるといいな。



忘れないうちに書いておく。今月の27日に筑摩書房から『ゴダール全評論・全発言 III』が出る。たしか8800円。高いが、それはまあいい。それより来月のちくま学芸文庫で、ついに2200円の文庫が出る。学芸文庫は是非ともこのとち狂った弧高の路線を歩んでいっていただきたい。今日一番の衝撃だった。