7時過ぎに寝て、13時前に起きる。またしても時間帯はなんだが、それなりに眠れたが、必ずしも充分とはいえない。きのうまでの睡眠時間を考えると不足を解消しきれていない。現にいま、こめかみから頸の後ろにかけて、凝ったような鈍い痛みを感じる。質のいい眠りにはまだ程遠い。



起きてみると身体のあちこちが、少しばかり筋肉痛だ。眠りの質だけでなく普段の非活動的な生活習慣も疲れの原因だ。だがこれより三日間も出掛けるので弱音も言ってられない。



なんだ急に寒いな。



とても世間とはズレているが、私的朝の日課で『凱旋の英雄万歳』を見る。『偉大なるマッギンティ』が街の顔役に見込まれてその策略によってホーボーから州知事の椅子に座ってしまい、『七月のクリスマス』が同僚によるイタズラ電報により未だ審議中であるスローガン・コンテストの受賞者になってしまったように、『凱旋の英雄万歳』もまた花粉症で除隊された男が酒場で出会った海兵隊員たちによって英雄に仕立てられてしまう。
いずれも主人公の思惑とは別の仕掛けで動き出す。いったん動き始めると、たとえ反抗してなんとか留め、自らの思う正常さに軌道修正しようとしても、仕掛けの方にしてみれば、潤滑に動くために必要な遊びである、と言わんばかりの顔で消費してしまい、ありとあらゆるものを――傍目には破綻していると見えるものをも、独自の論理に取り込みながら展開し解決するまで動きつづける。
巻き込まれたら最後、されるがままに翻弄されるしかない、奇怪な仕掛けの論理は、こう叫ぶのだ。
"Show must go on!"